漫才 「10回クイズ」

漫才 「10回クイズ」
 
A「○○○と申します。よろしくお願い致します。」
B「小さいときはよく遊んだなと思いまして。」
A「遊びましたね。」
B「ボクが子どもの時やったのは10回(じっかい)クイズ。」
A「10回(じゅっかい)ね。」
B「知ってます?10回(じっかい)クイズ。」
A「10回(じゅっかい)。」
B「同じ言葉を10回(じっかい)言って、その流れで響きに釣られて違う答えを言っちゃったりするんですよ。」
A「まあ10回(じっかい)でいいですけど。知ってますよみなさん。有名なのありますから。」
B「そう?」
A「ピザって10回言ってみて」
B「ピザ×10
A「サボんなよ…。サボっちゃだめなんだよ。じゃあここは?(肘を指す)」
B「……………………………………………………ヒザ?」
A「ひじ。それだけ間空けたらただのバカだからね?」
B「いやでもそれだったら俺も絶対引っかかるやつ知ってるから。」
A「ほんとに?今の誰も引っかからないやつだよ?」
B「執事って10回(じゅっかい)言ってみて。」
A「ふつうに「じゅっかい」って言ってんじゃねえか。なに?執事?」
B「執事。」
A「執事、執事、執事、執事、執事、執事、執事、執事、執事、執事。」
B「メェ―ッって鳴く動物は?」
A「ヒツジ?」
B「ブー、ヤギでしたー。」
A「………。」
B「ほらね、みなさん!これ絶対ひっかかるんですよ!」
A「………。」
B「みなさんも引っかかったんじゃないですか?」
A「………(Bの肩を叩く)」
B「よろしければ是非明日学校や職場で試してみてください。」
A「いやあの…、ヒツジも鳴く。」
B「……ん?」
A「ヒツジも、メェーッて鳴く。」
B「…いやでも、ヤギが、」
A「ヤギも鳴くけど、ヒツジも鳴くから。」
B「いや、ヒツジは鳴かないでしょ。」
A「鳴くよ。」
B「鳴かない。厳密にいつとヒツジはちょっと違う。」
A「ちょっと違う?」
B「いやだから、ヤギは、メェーッ↓じゃん。」
A「うん。」
B「ひつじは、メェーッ~~~↑↑だから。」
A「え?何何何?」
B「ひつじは(全力で横に首を振りながら)メェーッ~~~↑↑だから。」
A「何それ?何をそんなに嫌がってるの??」
B「『いや!毛とか!毛とか剃らなくて大丈夫ですから!メェーッ~~~↑↑』だから。」
A「そんな剃られるの嫌がってんの?」
B「そりゃ嫌がるでしょ。強制だもん。」
A「え?じゃあヤギは?」
B「ヤギは剃られないから大丈夫。
A「ヤギも剃られるだろ。カシミアあるだろ、カシミア。」
B「とにかく!ヤギは何があってもメェーッ↓なんだよ。」
A「なんで違うんだよ。」
B「いやでも現場は実際そうだからね。」
A「適当に言うなよ。現場の人じゃないだろお前。」
B「適当じゃないって。」
A「ほんとに?そう言ってどっちがどっちかわかんなくなってるんじゃない?」
B「なってないなってない。」
A「ヒツジは?」
B「メェーッ~~~↑↑」
A「ヤギは?」
B「メェーッ↓」
A「ヒツジは?」
B「メェーッ~~~↑↑」
A「ヒツジは?」
B「メェーッ~~~↑↑」
A「ヤギ」
B「メェーッ↓」
A「ヒツジ」
B「メェーッ~~~↑↑」
  ・
(しばらく続ける)
  ・
A「ヤギ」
B「メェーッ↓」
A「ヤギ」
B「メェーッ↓」
A「ヒツジの飼育員。」
B「、、ちわっす。」
A「誰に挨拶してるんだよそれは。」
B「飼育長だよ飼育長。」
A「誰だよそいつ。上の人にちわっすってやる?」
B「そもそもヤギの飼育員ってなんなの?」
A「それはごめんだけど。違うの言いたくなったから。」
B「卑怯だよそれは。まあでもこんな感じで子どもの頃よく遊びましたね。ヒツジヤギゲーム。」
A「いやそんなゲームないねん。いい加減にしろ。ありがとうございました。」