コント「連れション」

コント 「連れション」
 
設定:学校のトイレ 生徒2人
 
(A、B下手から出てくる)
A「昨日ドラマでさ深田恭子出てたじゃん。深田恭子ってさ、今36らしいよ。」
B「マジで?36であの感じはすごいよなー。」
(A、B舞台中央に立つ 用を足す仕草)
A「……あれ?」
B「ん?」
A「あれ?どこいった?」
B「ん、何?」
A「え?ない。」
B「何が?」
A「ちんこ。」
B「は?」
A「ちんこなくした。」
B「どういうこと?」           
A「え?あれ?なんで?なんでないの?(股間あたりを触る)」
B「え?ごめん何言ってるのさっきから?」
A「いやだから、ちんこをどっかになくしたんだよ。」
B「いやいや全然わかんないよ。絶対ついてるだろそんなもん。」
A「いやでもないもん。え?俺ほんとにちんこどこやった?」
B「いやいやちんこどっかになくすとかまずないからそんなこと。」
A「え?お前知らない?」
B「知ってるわけねえだろ。俺が知ってるわけないだろそんなもん。」
A「(手がポケットのほうにまで行く)え?え?え?」
B「そしてポケットの中には絶対ないだろお前。切符じゃないんだから。」
A「いやでもわかんないし。」
B「わかんないことないだろ。」
A「いや確かに俺は、普段ちんこは、絶対股間にしまうようにはしてるんだよ。」
B「それが普通だからね。何その発言。」
A「え?でも俺もしかしてポケットにちんこ入れた?」
B「そんなことないって。」
A「あ、でもポケットにもないわ。」
B「だろうね。」
A「え?もしかしてかばんの中か?」
B「入れないだろかばんにも。」
A「え?俺ちんこかばんの中に入れて教室に置いてきたのかな?」
B「置いてこないって普通。ここにあるって絶対。」
A「いやだからないんだって。え?なんで?なんでないの?」
B「知らないよ。」
A「え?一応確認だけど、お前が持ってるってことはない?」
B「は?」
A「俺、一回お前にちんこ預かってもらおうとして渡したりとかしてない?」
B「渡されてねえよちんこ。ちんこ渡されて預かってるわけねえだろそんなもん。」
A「だよな。ちなみにお前って今ちゃんとちんこあるの?」
B「あるよ。俺はちゃんとちんこあるよ。」
A「そのちんこが、俺のやつっていう可能性もない?」
B「ねえよ!絶対俺のだよ。」
A「ほんとに?」
B「ほんとだよ。なんなら見てみろよほら。(ちんこ見せる)」
A「(ちんこ見る)ほんとだ。お前のだ。」
B「当たり前だろ。」
A「俺のそんな小さくないもん。」
B「なんだお前マジで。」
A「え?じゃあなんで?どこになくしたの俺のちんこ?」
B「知らねえよお前のだろ。」
A「え?まさかちんこ落とした?」
B「落としてないって。」
A「ちょっと待っていったん落ち着け落ち着け落ち着け。」
B「ほんとにいったん落ち着け。」
A「ちょっと待って考えるから。いや、確かにさっきの休み時間までは絶対ちんこあった。それは間違いない。だって俺さっきもトイレ行って、その時はちんこちゃんとあったから。ここまでは確定。」
B「お前そんなにトイレ行くの?」
A「で、そっからまっすぐ教室に戻って、授業受けた。授業中は絶対ちんこなくなさいでしょ?まずなくなさい。」
B「そもそも普通ちんこをなくさないからね?」
A「で、すぐお前誘ってトイレに来たじゃん。だから、落としたとしたら教室からトイレまでに行く廊下のどっかの間なんだよ。」
B「じゃあもう探して来いよ。」
A「探してくれる?」
B「俺も?え?俺は何に巻き込まれてるのさっきから一体?」
A「ちんこ廊下に落ちてるかもしれないし手伝って。」
B「たぶんないって。」
A「ん、でもよくよく考えたらそれってもう拾われてる可能性もなくない?」
B「どういうこと?」
A「いやだって廊下にちんこ落ちてて、ちんこ見つけたら、それはもう拾うでしょ?いや俺のちんこたぶんもう見つかってると思うんだよ。なぜならそんなに小さくないから。」
B「なんのアピールなのそれは?」
A「え?だったらやばくない?これもう女子がちんこ拾ってたらどうしようもないよ?」
B「拾ってないって女子はちんこ。」
A「いやでももし拾って女子がちんこ持ってるとしたらさ。クラスの女子にさすがに『ごめん、俺ちんこなくしたんだけど拾わなかった?』っていうのは聞けないじゃん。」
B「それはそうだよ。」
A「男子はまだいけるけど、女子には聞けないじゃん。聞いて俺のちんこ持ってなかったら終わりだからね?何こいつキモってなるじゃん。」
B「絶対なるよそれは。」
A「リスクしかないじゃん。え?お前代わりに聞いてくれる?」
B「やだよ。何を聞くんだよ?」
A「『ごめん、A君がちんこなくしたって言ってるんだけど知らない?』って。」
B「絶対やだ。間に俺挟んでも一緒だよ?リスク全然変わってないし。俺が嫌われるじゃん。」
A「え?でも、マジでじゃあどうしよう。一応だけど、ちんこってたぶんないままだと困るよね?」
B「たぶんな。なくしたことないからわかんないけどたぶん困るよ。」
A「え?どうする?廊下探しても無駄っぽいしな。」
B「一回先生に相談してみたら?わかんねえよ俺もちんこなくしたことないから。」
A「先生か…。職員室!たしかによく考えたら職員室に届いてるかもしれない。」
B「どういうこと?」
A「そうだよな。もし廊下でちんこ拾ったらとりあえず職員室に届けるもんな。」
B「そうとは限らないだろ。いやもうちんこを拾ったという経験がないからわかんないけど。」
A「よし、一回じゃあ職員室に行って聞いてみよう。そしたらなんかわかるかもしれない。(動き始める。)………あ。」
B「どうした。」
A「ごめん…、(股間見て)ちゃんと、ちんこあった。」
B「…なんだよお前!これまで何だったんだよ!!」
A「ごめん、ちゃんと股間にあった。いやただ、ポジションがずれててさ。」
B「ちゃんとしろよ!わかるだろそんなの!」
A「ごめん、ズレてたからさ。キンタマだと思っちゃった。」
B「ふざけんなよお前!感覚どうなってんだよ!お前のせいで休み時間ほとんど終わっちゃったじゃん!」
A「ほんとごめん。」
B「まあもういいけどさ。あったなら何よりだよ。よかったよかった。」
A「いやほんとにごめんな。迷惑かけて。そうだよな。ちんこなくすなんてそんなことまずないよな。」
B「本気で気をつけろよ。」
A「ごめん。よし、じゃあ教室戻るか。」
(A、B、下手にはけようとする)
B「……。お前おしっこ出しとかなくていいの?」
A「ああそっかそっかそっか。(舞台中央に慌てて戻る)」
(暗転終わり)