漫才 「黒ずきん」

だらだらネタ書くコーナーです。
面白いとかそういうの関係なしに書きたいから書いてます。
今回はもう性格がゆがんでる部分を楽しんでいただけたらいいんじゃないですかね?
 
 
A「はいどーも、よろしくお願いします」
B「お願いしまーす」
A「あのさ、突然なんだけど、僕ね、ちっちゃいころからグリム童話が好きでして」
B「あんまり似合わないね」
A「まあそうかもしれませんけど。寝る前とかよくお母さんに絵本読んでもらっててそれで好きになったんですよ」
B「ふーん、そうなんだ」
A「うん。で、中でも特に一番好きなのが、『赤ずきん』」
B「え?お前ロリなの?」
A「違う。えーっと、ごめん、ストーリーが」
B「あっ、ストーリーが?」
A「うん。今別に性的な話してないから」
B「いやでもさー、グリム童話好きて言ってるのにさ、赤ずきんってなんかベタすぎない?」
A「別にいいじゃん、好きなんだから」
B「なんかほんとにグリム童話好きなのかなーって思っちゃうよね」
A「疑うなよそこ。ほんとに好きだから。で、俺特に赤ずきんの中で好きなシーンがあって、あのね、オオカミが赤ずきんを騙すシーン」
B「ああ、あの有名な?」
A「そう。『ねえおばあちゃん?おばあちゃんの眼はどうしてそんなに大きいの?』『それはね、お前のことをよーく見るためだよ』『ねえおばあちゃん?おばあちゃんの耳はどうしてそんなに大きいの?』『それはね、お前の声をよーく聞くためだよ』『ねえおばあちゃん?おばあちゃんの口はどうしてそんなに大きいの?』『それはね…、お前を、食べるためだよー!!』
B「えっ?オオカミ、ロリなの?」
A「違う。だからさっきから性的な意味で言ってない。完全に今のは食的な意味で言ってるから」
B「あっ、そうなの?」
A「うん、もう今のが性的な意味で聞こえたんだとしたらお前の深層心理に問題があるんだと思うよ。ふつうに考えてオオカミと少女とかおかしいでしょ?」
B「…まあナシか」
A「アリナシの話じゃないから。今ちょっと間があった時点でもうお前アウトだよ」
B「いやでもさー、もうさっきも言ったけど選ぶシーンがベタすぎるんだって」
A「いいじゃん、別に好きなんだもん」
B「お前ほんとに赤ずきん好きか?」
A「好きだよ!なんなのさっきから」
B「なんかねー。もうネタするためだけにわざと好きって言ってるようにしか聞こえないんだよね」
A「言っちゃダメだよ。仮にそうだったとしても言っちゃだめだよそういうことは。ほんとに好きですから」
B「あーそう?」
A「だからさ、今日俺2人でやりたいんだよ」
B「せいて…」
A「(同時に)性的な意味じゃなくて。2人でこのシーンやりたいなーっていう」
B「えー、今の?」
A「そう。俺がオオカミで、お前が赤ずきんで」
B「さっき全部で一人でやったじゃん」
A「いやまあそうなんだけど。ほら、1人でやるのと2人でやるのはまた別物だから」
B「あん気がま乗らないけどねー」
A「頼むよ。な、お願いだから」
B「じゃあわかった。もうしゃあないからやるけど…。その代わり、その代わりお前今度寿司おごれよ」
A「がめついな。もうちょっと安くなりません?」
 
B「『コンコン。おばあちゃーん、お見舞いにきたよー』」
A「『ありがとう赤ずきん』」
B「『はい、これリンゴ。食べて食べて』」
A「『ありがとう』」
B「『ねえおばあちゃん?おばあちゃんの眼はどうしてそんなに大きいの?』」
A「『それはね、お前のことをよーく見るた…』」
B「『ねえおばあちゃん?おばあちゃんの耳はどうしてそんなに大きいの?』」
A「…『それはね、お前の声をよーく聞くた…』」
B「『ねえおばあちゃん?おばあちゃんの口はどうしてそんなに大きいの?』」
A「『それはね…、お前を、食べるた…』」
B「『ねえおばあちゃん?おばあちゃんの』」
A「聞けよ、人の話!最後まで聞けって!なんでさっきからちょっと食い気味なんだよ!」
B「『それはね、お前を、食べるためだよー!!』」
A「意味わからんわ!なんなの今の?」
B「言葉をかけようかと思いまして」
A「食い気味の食いと食べるとをか?全然かかってないし無理矢理すぎるよ」
B「そう?いやーでもやっぱ、今やってて思ったけど」
A「何?」
B「赤ずきんってそんな面白いか?」
A「根本行きますね。いやいや面白いでしょ、赤ずきん
B「いやでもこれだったら、正直俺が考えた赤ずきんのほうが面白いと思う」
A「いやいやそんなことないでしょ」
B「俺のほうが絶対面白いね」
A「お前赤ずきんは話として面白いからあんだけ有名になったんだよ?」
B「いやでも勝てる気がする。だからさ。1回だけ、1回だけでいいからやらしてくれない?絶対面白いから」
A「うん、もうそのお願い聞いちゃうと、それとともに俺の頼みがバッサリ切られることになるんだけど。だいたいやるにしても俺はどうしたらいいの?」
B「お前はもうその場の雰囲気であわしといてくれたらそれでいいから」
A「もうわかった。ならやりますよ」
B「ほんと?」
A「やりますよ。やりますけど、その代わりお前今度俺に寿司おご」
B「やだ」
A「だから食い気味止めろよ!」
 
B「『コンコン。おばあちゃーん、お見舞いにきたよー』」
A「『ありがとう赤ずきん』」
B「『はい、これリンゴ。食べて食べて』」
A「『ありがとう』(リンゴ食べる)」
B「……『ねえおばあちゃん…、おばあちゃんは、どうして早く死んでくれないの?』」
A「ごめんストップ。お前大丈夫か!?大丈夫か、この話!?」
B「何が?」
A「赤ずきん、とんでもないこと言ってますけど!?孫がオジオバにしていい失礼のレベル今軽く超えたぞ!?」
B「大丈夫だって。面白くなるから」
A「ほんと、大丈夫?」
B「大丈夫!心配すんなって」
 
B「『おばあちゃん、これリンゴ。食べて食べて』」
A「……『ありがとう』(リンゴ食べる)」
B「『………ねえおばあちゃん…、おばあちゃんは、どうして早く死んでくれないの?』」
A「『…………』」
B「『おばあちゃんのせいで、私は毎日お見舞いばっかり…。好きなところにもいけないし、友達とも遊びに行けない…。おばあちゃんのせいで私は全然自由じゃないの。もういやなの!こんな生活!』」
A「『…………』」
B「『でもね、おばあちゃん。今日は私とーっても気分がいいんだ。なんでだかわかる?』」
A「『…………?』」
B「『目の前にいるオオカミさんが、おばあちゃんのこと殺してくれたからよ』」
A「『………!!!』」
B「『ほんとは今日私がおばあちゃんを殺すつもりだった。そしたらびっくりしたわ。オオカミさんがおばあちゃんの家に入って、勝手に殺してくれたんだもの』」
A「『………』」
B「『でもね、オオカミさん知ってる?このあとの話。このまま行くと私はあなたに食べられて、そして猟師さんがやってきて、私たちのことを助けてくれるの』」
A「『………』」
B「『別に私が食べられるのはいいの。どうせ助かるんだから。でもね、このままだとおばあちゃんも一緒に助かってしまう。そんなふざけたストーリー、私にはいらないの』」
A「『………』」
B「『だからね、オオカミさんには悪いけど死んでもらうわ。土の中に埋めて、2度とおばあちゃんが出て来られないようにしないとね』」
A「『………』」
B「『さっきね、リンゴ食べたでしょ?』」
A「『………』」
B「『あれね、実は毒りんごなの』」
A「『………クッ!カハァッ!(胸押さえて苦しみ出す)』」
B「『ほんとはそれでおばあちゃんを殺すつもりだったのよ。』」
A「『………ウッ!カッ!』」
B「『フフッ。オオカミさん、むしろ私はあなたに感謝してるくらいなの。だって、本当なら私は罪を犯すはずだった。なのに今回の事件において、私はなーんにも罪には問われない。そりゃそうよね。周りから見れば、私は、ただだーい好きなおばあちゃんを食べたオオカミが、憎くて憎くてしょうがなくて、敵を打っただけなんだもの。』
A「『………クッ………た…す…け……て……』」
B「『あら?ならあなたは私たちを食べる時、そう言ったら助けてくれたのかしら?助けるわけないよね。安心して死になさい』」
A「『………』」
B「『クスッ。アハハハハ!アハハハハハハハッ!」
A「なんなんだ!?なんなんだよ、お前これ!?」
B「面白くなかった?」
A「面白いわけないだろ、こんな黒ずきん!!ただただ怖ーし!お前こんなもん夜とかに読んでもらったら子供が泣くわ!!」
B「そう?」
A「もういいよ。もうやめよう、赤ずきん
B「あれいいの?」
A「いいよもう」
B「いいの?別に今だったら、ふつうの赤ずきんもう1回やるけど?」
A「いいよ、今のでそんな気分じゃなくなったし。それに…」
B「それに?」
A「そもそもネタやるためであって、俺別にそこまで赤ずきん好きじゃない」
B「あっ、まさかのお前がオチ言うんだ。やめさせてもらうわ」
AB「ありがとうございました」