それはー、７、８年前のことじゃった。
うちの兄貴が、まだ高校に通っていた頃、帰り道に、１軒のコロッケ屋さんがあったそうな。
そこはー、値段も安く、小腹をすかせた学生たちには、たまらん場所じゃったんだろう。
たくさんの学生たちが、毎日よく足を運んで、店前で食べていたそうじゃ。
ある日のこと。
うちの兄貴もー、友達と一緒に、その店にコロッケを買いに立ち寄ったそうじゃ。
すると、ちょうどいま揚げているところだ。もう少し待っててほしいと、店の人に言われたそうな。
言われたのでー、店内で少し待っていると、店で流しているＢＧＭから、次の曲が流れてきたそうな。
「チチをもげ」 パルコ・フォルゴレ
どんな曲か知らない者は上のリンクから聞くとよい。
場は軽く騒然となり、理解している兄はただただ笑うことしかできなかったそうじゃ。
うちの兄貴も、もう今では立派な大人じゃ。
その店に立ち寄ることもなければ、その店が今どうしてるのかなど、家族ともどもだーれも知らん。
じゃが、このお話は、今もなおこの言葉とともに、後世に語り継がれておる。
選曲はちゃんと考えろ
