クラサン 第4回新人王決定戦 Bブロック

概要:少年サンデー系列の新人読み切り漫画バトル。
    エントリーされているのは一定期間にクラブサンデーで掲載されたうちのアンケート上位12作品。
    優勝者は無条件で連載or読切掲載権を獲得できる。
 
 
今回はBブロックの感想です。
予想クイズは2択で迷って、こっちのほうが個人的に好きだけど一般ウケしそうなのはこっちだ!と選んだら見事に逆でした。素直にいっとけばよかった…。
投票期間は終わってますが今でも作品そのものは全部読めますのでよければどうぞ。
 
 
今回の6作品も面白くて、差がつけにくい印象でした。
なんかもう個人の好みで最終的には決まるんじゃないかという気もします。
 
 
以下作品紹介(引用してます)と批評かつ感想です。
 
「絡手」(Bブロック1位通過作品)
<紹介>
人気歌手の紡は、常に人に囲まれる窮屈な生活にウンザリ。逆に孤独感を感じていた。そんな彼が出会ったのは、人の「縁」を切ることができる能力を使えるという不思議な少女だった……一期一会なサスペンティックヒューマンドラマ!!
<感想>
サムネ(?)見たとき触手ものだとふつうに思いました。
「縁」と「孤独」という人とのつながりを題材にした作品。現代人の悩みの一つでもあるので、作品に入り込んで読める人が多いんじゃないかと思います。途中から意外な展開になるものの読者を引き離すことはなく、山場をしっかり魅せる内容でした。絵も上手です。
 
「3A WORKS」
<紹介>
高校生の大樹は、一見金髪のチャラ~い高校生。しかし実は病弱な母親を抱えた、勤労青年、そしてその仕事とは…危ない、暗黙、荒稼ぎ、頭文字をとって「3A」の仕事をこなす、特殊派遣社員だった! そんな大樹のもとに、観葉植物研究所から「駆除」の依頼が舞い込んで…? 新世代の”男気”作家、渾身のデビュー作!
<感想>
2択で迷った作品。主人公に魅力があるように感じました。前半は軽いギャグパートも挟みながら設定をわかりやすく見せて、中盤から観葉植物のお仕事エピソードというムダのない構造。なかなかに感動できる作りだったと思います。読み切りですが題材的には連載向きじゃないですかね?
 
「ガラスの楽艶」
<紹介>
不良に絡まれてる女の子を助けたら、お礼の代わりに園芸部に誘われちゃった!? 安らげる居場所を欲しがっていた竜二にとっては、願ってもない話だけど… それにしても園芸部の温室で健康な男女が2人きりなんて…ア・ブ・ナ・イ!!
<感想>
上の紹介はあくまで引用してきてるんですが、ふつうにそういう話じゃないんでもっとちゃんと書いてほしかったと怒ってます。
PNは男の人ですが、なんか女の人が描いたんじゃないかっていうような作風でした。まあもちろんパンチラとかその辺の要素もあるんですが、基本的には清純な作品。ヒロインが乙女でなかなかよかったです。ただどうしても他のに比べるとインパクトが弱いというのが弱点です。作品の雰囲気もあるので仕方がないですが。
 
「皇帝+ペンギン」
<紹介>
幼いながらもロード帝国の皇帝に君臨する少年・ネオ。そんなネオのお目付役は、なぜかペンギンの着ぐるみを着た少女・パン。パンに振り回されっぱなしのネオがある日、拉致されてしまい…? パンの魅力が光る、怪力ヒロインコメディー! まんカレ9・10月期佳作受賞作!
<感想>
まんカレからの作品。基本的にギャグの強いコメディーですが、でもただのギャグだけで終わらせていないっていうのは読めばわかると思います。ペンギンの着ぐるみを着せることでかわいいながら個性の強いキャラを演出しており、さらにバカなんで動きがとてもあって楽しかったです。ツッコミ側との主従ながらも絆のある関係性もよかったですね。
 
アララギ譚」
<紹介>
ひねくれた性格でみんなに疎まれている委員長・中山。彼のクラスにやってきた転校生・蘭は、武士の格好してるヘンなやつ。たちまち人気者になった蘭が面白くない中山だが、蘭はなぜか中山に、”闇人”という鬼を対峙する手伝いをしてくれと頼む…… センス抜群の新鋭が描く、ハートウォームなものがたり♪
<感想>
タイトルで無駄に硬いイメージを与えるような気がするのでもう少し変えてもいいような気はします。
これまたキャラクターに個性があって、ギャグも真面目な部分もしっかりこなすバランスのとれた位置づけがよかったです。武士の設定って意外とそういうキャラを作りやすいのかなっていう。読んだ後はちょっと心が温かくなるほっこりとした作品でした。
 
「0512」
<紹介>
5月12日16時57分22秒、その日、全世界の人類は、鏡の中から姿を消した。そして併発して起こる、全世界規模の集団失踪事件。なぜそのようなことが起こっているのか。この謎を、解くことは可能なのか… 誰にも暴くことができないと思われる究極の謎と真実を追求する、黙示録読切38P!!
<感想>
心の闇というかやや暗い部分を抱えつつミステリアスに進む作風は作品そのものに引き込まれやすいような印象でした。ただ結論が納得できるかどうかは人それぞれだと思います。一番好き嫌いの出そうな作品ではありました。
 
 
 
 
決戦投票は8月23日から。「ぎゃんぐすパニック!」VS「絡手」です。
両方とも完成度が高いのでどちらのジャンルを取るかみたいな勝負になりそうです。
 
それでは~。