漫才 「映画の予告編」

ネタ書き書きです。
タイトルは予告編ですが後半からは完全に違って、単純にもともと作ってあった映画ネタを組み合わせただけです。なのでつながりとか流れがかなり不自然だったりします。
 
書いてみると結構違った感じになるから難しいんですよねー。相の手とかがかなり書きにくいです。
 
例によって面白いかどうかなんて全く知りません、というよりむしろ面白くないんじゃないかなと思います。
 
 
 
A「どーも。よろしくお願いします」
B「突然なんですけど」
A「はいはい」
B「俺ね、映画の予告編とかってすごいかっこいいなーって思うんですよ」
A「例えば?」
B「例えばなんかこうさ (マイクに近づいて)
  『崩れゆく入り組んだ迷路』」
A「うん」
B「『張りめぐされたいくつもの罠』」
A「うんうん」
B「『愛する女の手をつかみ 果たして彼は 深い迷宮から彼女を救うことができるのか!?』」
A「おー」
B「『ダン!ダン!ダン!ダン! E、X、I、T EXIT(イグジット)!!』」
A「おーいいね!」
B「『coming soon…』」
A「うわっ、すごいいいじゃん!」
B「でしょ?」
A「めちゃくちゃかっこいいよ!」
B「だろ?」
A「ごめん俺もそれやりたい」
B「やってみる?」
A「なんかすっごい気持ちよさそうだったし」 
B「うん、じゃあどうぞどうぞ」
A「うん。(マイクに近づいて)(軽く咳払い)
  『崩れゆくやわらかい豆腐』」
B「豆腐?」
A「『並べられたいくつもの小豆』」
B「小豆?」
A「『すべるヤツらをはしでつかみ 果たして彼は 深い皿から彼らをすくうことができるのか!?』
B「………」
A「『ダン!ダン!ダン!ダン! お、て、も、と おてもと!!』」
B「ちょっと待てやー!!」
A「coming soon…
B「カミングスーンじゃねえよ!お前なんなんだよその映画!」
A「面白そうだろ?」
B「どのへんがだよ」
A「かっこよくなかった?」
B「言い方だけだよ!」
A「そっか…」
B「そうだよ。お前ただただ人の箸使い見せられる映画を誰が見たいんだ!」
A「ごめん」
B「うん。もう話の筋は完全に折れたけど、とにかく予告編はかっこいいしやっぱ大事だってことですよ」
A「うん…。いやでもそんな別に大事か?」
B「いや大事でしょ、予告編」
A「そう?」
B「そうだよ」
A「いやでも別にそんな変わらないと思う…」
B「そんなことないって!例えばお前あんだけ大ヒットしたジブリの「千と千尋」。あれだって予告編があったからあれだけ人はいったんだよ」
A「ええ!?そう?」
B「そうだよ。特によかったのがあの予告編で流れたキャッチコピー。『トンネルの向こうは、不思議の町でした』」
A「『豚汁を食べれば、不気味な味がした』」
B「それはただ単に料理作ったやつが下手だっただけだよ。失敗したんだよたぶん。とにかくあのキャッチコピーがあったからあれは売れたから」
A「そんなことないと思うけど…」
B「絶対あるって!」
A「どうだろ?」
B「いやそうだよ」
A「だいたいさー、あれ別にそんな本編の内容自体も面白くなかったじゃん」
B「ちょっと待てお前」
A「微妙だったよ正直」
B「お前名作中の名作だよ?」
A「だってあれだろ?『神様!お父さんをブタから戻してください!私を人間界に戻してくださーい!!』みたいな」
B「ちょっと待て、そんなシーンないよ?お前なんの話してんの?」
A「だからあれだよ『千と千尋の神頼み』」
B「頼んでどうすんだよ!!」
A「『ヘルプ!ヘルプ、マイゴット!』」
B「違う違う違う違う」
A「『助けて!神様…』」
B「いやいや違う違う。お前あれ少女が自力でがんばって成長していくところが面白いのに、もう他の人に頼んだらなんも面白くないから――」
A「『お前を人間界に戻してやろうか』」
B「なんか来たよ!」
A「『お前を人間界に戻す方法が1つだけある』」
B「誰だよこいつ!ハクかなんか?」
A「『あなたは…あなたは誰?』 『私かい?私は…カオナシだ』」
B「カオナシかよ!」
A「『いいかい、君が人間界に戻るにはあそこの塔の頂上にまで言ってユバーバを倒さなければならない。しかしそこに辿り着くのはそう容易ではないんだ。ようは、彼女を倒すにはそれまでにいるあの妖怪たちを…』」
B「むちゃくちゃしゃべるじゃねーか、カオナシ!!あいつ本編「あ…うん」とかしかしゃべんないんだよ!」
A「『これ、食うか?』」
B「急に本編にあるセリフ!それ何?」
A「『そこにいたブタで作った豚汁』」
B「父さんじゃねーか!なにしてくれてんだお前!」
A「『豚汁を食べれば…』
AB「(同時に)『不気味な味がした』」
B「言いたいだけじゃねーか、それ!」
A「面白くなかっただろ?」
B「そんなんじゃねーもん、千と千尋!」
A「違った?」
B「全然違うよ!もういいよ、とにかく俺が言いたいのは予告編はとにかく大事ってことなんだって」
A「うーん…」
B「そうでしょ?」
A「うん…まあそうか…」
B「とにかく大事だから」
A「そっか」
B「わかった?」
A「わかった。じゃあ俺らもそろそれ予告編の漫才はこれくらいにして、本編の漫才始めますか。でさ、この前あった話なんだけど――」
B「いや、そんなんで続けられるか!やめさせてもらうわ」