道案内

「えっ、あっ、はい、道ですか?えーっと、どこまで?」
 
「あっ、駅までですか。そーですね、ここからだと結構まだ距離ありますよ。」
 
「えっーとですね、とりあえず案内すると、まずこの道をまっすぐいってもらって、で、あそこにローソンがあるのわかります?あっ、はいあれです。そこをまず左に一回曲がって下さい。」
 
「で、またまっすぐ行ってしばらくすると、今度右手にまたローソンがありますので、そこの曲がり角を右です。」
 
「で、そうしてまたまっすぐ行くと、今度左手にポンポンポンと3軒連続してローソンが立ってる場所があります。そ
こまた曲がり角があるので左に曲がって下さい。」
 
「で、そうすると今度テナントビルがある交差点に出ます。えっ~とですね、はっきりとは覚えてないんですけど、そのビル確か1階~4階がローソンで、5階がもともと和民だったんですけど、最近つぶれてまた新しくローソンができるって話だったと思いますす。とりあえずそういうとこあるのでそこを左です。」
 
「で、そうすると『わ~っ、このへんほんとローソンが多いですね~。ローソンさん、ローソンさん、ファミマ飛ばしてローソンさん』というとこに着くので、そこを左です。あっはい、確かにそこに出店したファミマはなかなかの勇気だと思いますよ。」
 
「で、今度そうすると、大きな駐車場があります。そこを右ですね。なんかねー、もともとそこローソンが立ってたんですけど、何が原因なのかなんかつぶれてしまって、で、結局隣にあったローソンの駐車場として生まれ変わったんです。はい、そこもローソンの敷地ですよ。」
 
「で、そこを曲がると、今度ローソン横丁です。もう両端にローソンがズラーッとならんでる所があるんですよ。からあげクンのはしごとかが可能になってます。その通りをまっすぐ突っ切ってください。」
 
「で、そうするとようやく駅に着きます。わかりましたかね?まあ簡単に言うと、ローソンごとに左!右!左!左!左!右!なんですけど。」
 
「そうですね~。この辺り確かにローソンやたら多いんですよね。いやー、ぼくローソンの企業戦略知らないので全くわからないですけど、なんかもうローソン内で、本当の敵は自分自身!みたいな状態になってるんじゃないですかね。」
 
「でもあれですよ。今も大変な世の中ですから、あなたと同じでローソンもきっと、道に迷ってるんだと思いますよ。」
 
「それじゃあ僕このへんで行きますんで。それでは~。」