突然だけどとりあえず考えてみてほしい。
たとえばもしあなたが電車から降りるときに、ふとうっかりしていて今度は自分の左乳首を忘れてしまったとする。すると、あなたはものすごく焦る…と思いきや、もうすでに１度経験しているから思ってたよりもおちついて対処することができるだろう。
こういうとき、前回の教訓を生かして思考を凝らし、そして１０分後に一番の得策として思いつくのは一度駅員さんに聞いてみることだ。前と一緒な気もするけれどもそれしか思いつかないんだから仕方がない。
「すいません？電車の中に左乳首を忘れてきてしまったんですけど、わかりませんか？」
ここで駅員さんが車掌さんに連絡して電車の中を探してもらい、見つかった場合は特に問題はない。
しかし、「おいおいこいつまたかよ、頭おかしいんじゃねーの？」ということでもはやちゃんと探してもらえなかった場合、あなたはとても困ったことになる。
特に策がないあなたはとにかく一度かばんの中を探してみる。ひょっとしたら自分が無意識のうちに左乳首をかばんの中に閉まっていて、そのことを忘れている可能性だってあるからだ。とりあえずざっと見て確認し、その後中身を全てとりだしてみる。しかし、それでも見つかったのはスペア用として置いといた自分の鼻の右穴だけだ。
あなたはもうとりあえずあきらめるしかない。その日から急にあなたの左乳首のない生活が始まるわけである。
とりあえず周囲にはばんそうこうを貼ってごまかしておく。しかしそれでもいつかはバレるかな～と思いつつ、まあこの前１ヶ月くらい耐えたんだから今回もなんやかんで大丈夫だろうとわりとあっさり考える。
もしバレてしまった場合、あなたは職場の人に軽蔑の目で見られ、近所では噂になり、もうこの町にはいられなくなる状況まで追い込まれるかもしれない。まあでも前に１回悩んだし、どうせ悩んでも無駄だろうということで、昼間からパチンコを始める。
夜はぐっすり眠れ、仕事はいつもどおりに進み、悩まないあなたは酒をたしなむ程度に飲みながら日々を過ごす。でも結局女は抱けないから気分は悪い。だって抱いたら即バレるし。結局なんやかんやで今回も気分は最悪の状態だ。
そして左乳首のない生活から１ヶ月が過ぎた。あなたは突然こう思いだす。
もう別にいいかな。周りの人にカミングアウトしてしまってもいいかもしれない。いっそ右乳首も取ってしまっておでこに貼り「大仏！」と全く意味のわからない一発ギャグをやってみてもいいかもしれない。そう思っていたときだ。
ある日道端を歩いていると、以前にも会った異性から急に声をかけられた。そして、その人は急に左手を自分にむかって差し出してくる。その手には、まぎれもないあなたの左乳首が握られている。そして、突然こう言われた。
「もしかしてこの左乳首は、あなたの左乳首じゃありませんか？」
そのときあなたはこの人に、騙されていると気づくことができますか？
アニメ「べるぜバブ」 １月９日（日） 午前７：００ スタート！！！
