R-1ぐらんぷり2014 決勝 感想

必要ないかもだけど、準決勝書いて決勝書かないのも気持ち悪いので書きます。
思ったことをダーッと記しますので。
 
 
見た感想としては、ああほんとにお笑いは終わりつつあるんだなーというのは感じました。
ネタというよりは盛り上げ芸がわりと多くて、舞台向きのものが多く、これをテレビ越しに見た時、それを楽しいと受け止められる人と受け止められない人で分かれる印象はあります。
ネタひとつひとつをとれば今までの質よりは下がってると言われてもおかしくないのかもしれない。
 
ただ雰囲気としてはR-1の中ではかなりいいとは思いました。特にお客さんが温かくて一緒に楽しんでる感じがよかったですね。
 
 
<Aブロック>
 
話芸のスキルが高くて、どのタイミングで出ていってもあの空気を作り上げれる人なんだと思います。それゆえに誰もネタをやってないトップバッターとして出ていったのは正解だったのかなと。今までの経歴で積見上げたものがここにきて成熟してきてる、そんな印象を受けました。
モニターは正直いらない気がします。
 
ハードルが上がってたのか期待以上のものは出なかった感じ。
ネタの精度が高い分、お題そのものの縛りをきつくしたほうがより映えるイメージはあります。今回の形容形容詞はわりと広くて、他にももしかしたらあるかなって想像してしまう。そうじゃなくてこの正解はこれ!くらいの感じで出していったほうがいいのかもしれないとは思いました。
あとフリップの精度だけで、話し方が4年間であまり変わってないのは意外と気になります。
 
AIG
全力で迷いなくやり切ってたと思います。ネタに入る前の「お前誰だよロックンロール」が聞き取りづらくてひやっとしましたが。お客さんがちゃんと乗ってくれたからこその盛り上がりであり、逆にそれがなかったらどうするんだろうというのもあるんですが、とにかくホッとしました。
 
スギちゃん
策士。準決勝では終わりが「どうだワイルドだろ~」で統一してたので、そこを崩したのがちょっと意外でした。ただその分ハプニングを装った「あったぜ~」の大ウケができるわけで。ネタそのものは何一つ変わってないのに、見せ方でこうも変わるていうのが面白いなーと。
まだまだ愛されてるなーと思いますね。視聴者投票の結果見ても。じゃあなんで消えるのかっていうのが不思議なとこですが。キャラと見せ方で乗り切った印象。
 
 
RGに票が集まるのはそうだなと思います。ヒューマンがもう一つパンチがほしかった。
毎度のことながらこういう大会で視聴者投票なんかやらなければいいのにと思いますね。審査の基準がブレブレになるので。
 
 
<Bブロック>
 
いわゆるワンパターン戦法。シンプルながら大ネタとしてちゃんと面白いものだし、人を選ばないところがいい。ただ倒してから戻しての間が長い気がしてそこはもっと詰めてほしい。あとあの会場、暗転使えないんですかね。
ややわざとらしいところがあったのも難点。1回倒れなかったのは不運だったけど、そこから蹴飛ばすのは不自然だし。
 
上とは反対にめっちゃ人を選ぶネタ。ほんと突っ切ってて準決勝で見た時から大好きなんですが、病的な部分を笑えるかどうか、それに尽きると思います。
目のやばさがすごい。
 
Bの中で一番ネタとしてしっかりしてるコント。言葉が出て来ないというあるあるをかなり誇張しておかしさに変えていて、取り調べという緊張感がある設定でおかしなことをすることで、わかりやすく笑いを作り上げた感じ。
くねっくねした喋りが作り出すキャラに本人にしか出せないオリジナルさが足されて、よくできてるものだと思いました。
 
中山女子短期大学
これもある種ワンパターン戦法ではある。大半の人がしってる曲をテーマにバカバカしく笑いを作り上げる非常に力のあるネタ。ウケとしては大きかった印象です。絵も面白い絵だと思うんですが、魔王が吸い取る絵だけもうちょっとわかりやすく描いてほしいなーというどうでもいい感想は持ってたりします。
 
 
やまもとか中山女子の2択になるとは思いましたが、けっこう差が離れた印象。安定の笑いをとるか不安定な笑いをとるか。難しいところですよね。
 
 
<Cブロック>
 
BKBで言うとバイクに絡めて言うの要は2パターンなんですが、このテンプレートを作り上げたのがほんとにすごいと思ってて、浸透さえしてみればみんな盛り上がって楽しくなれる、なかなかできないネタだと思う。温かいお客さんだったのもプラスになったかなと。
何よりこの2パターンのテンプレがネタだけじゃなくて、トークとかいろんなところでも使える、それが最大に大きいんじゃないかなと思う。ネタとしての結果を採点すればまあ負けますよね。
 
馬と魚
多才。何組かのミュージシャンをやったわけですが、全てちゃんと特徴をとらえてて、非常に技術の高いネタ。これぞピン芸!って感じでしたね。
審査員の人が間の話術を指摘してて、確かにそうだなーと思いました。とはいっても2年目でこれだけできるのは大したもの。
 
ハゲをいじるという超シンプルさ。しかし、ガヤを大量に吹きこむというのは盲点でした。冷静に考えれば一人のネタではないのかもしれない。
イメージがニコ動って聞いてなるほどなーって思いました。コメント見ながら動画見るの楽しかったりしますし、その感覚をそのまま反映させたっていうのが作り方として面白いなーと思います。
 
じゅんいちダビットソン
まず出オチがあって、そこからネタに入るというのがこれまでだったので。変に注目されて露出が増えた結果、出オチの部分がなくなったのは結構ダメージとしてはでかいと思います。
ネタは一つの題材に対して、いろんなパターンを見せるという、しっかり作られてるという印象。しかし出オチありきのなのでそこまで強くないのも事実。可哀そうな部分はあったのかもしれません。
 
 
馬と魚に票が集まるのは必然だったとは思います。
 
 
<決勝>
 
スティーブ・ジョブス→i pad関連→四角い→海苔」。だから「スティーブジョブス→海苔」というこの関連のつけ方がアホすぎるなって思いますね。あまりに遠すぎる(笑)。面白いけども。
ネタの構成は1本目と変わらず。それでもちゃんとウケるというところが、あのネタの持つ面白さの大きさなんだと思います。
 
ちゃんとしてる。その一言につきます。
 
馬と魚
何回か見たことあったネタでしたが、宮迫さんのイメージとは微妙に違うんじゃないかなーっていう。
まさか営業スタイルのネタを持ってくるとは思いませんでしたが。勝負するネタとしては違う形のほうがよかったというのは事実。2年目なんである種、責めても仕方がないんですけどね。
 
 
やまもとまさみ一択という感じで、ほんとに綺麗に決まりました。
決勝だけ考えれば、当然そうなりますし納得です。しかし、準決勝をふまえた感想としては本当にこの人なのかなって。この人上げるなら他の人あげてもよさそうだけどっていうのを、実は正直思っていて、なんていうかめぐりあわせの結果こうなったというのが一番の感想なんです。もちろんそれも一つの要素なんですけど。
 
 
来年はどういった形になるのか。
昔は賞レースが芸人を売り出すものとして機能していたけれど、それがなくなってきたこの現状で、まだ続けていくのかどうか。気になるところではあります。
 
それではー。